臨 友則集 – をみなへし

作品

#060 臨 友則集 – をみなへし

作品:臨 友則集

作品サイズ: 約21×55 cm
古筆: 西本願寺本三十六人家集 友則集
制作: 12世紀

どんなうた?

詩歌: 女郎花
白露を玉に貫くとやさゝがにの花にも葉にも糸をみなへし
朝露をわけそほちつゝ花見むと今ぞ山辺をみな経り知りぬる

をがた
み吉野の山に浮かび出づる玉をかたまのきかと見ゆらん

きちかう
秋近う野はなりにけり白露の置ける草葉の色変り行

りむだう
我宿の花踏み散らす鳥うたう野はなければやこゝにしも来る
年を経てきみにのみこそ寝すみつれことはこゝにや子をばなすべき
君といへば見まれ見ずまれ富士の嶺のめづらしげなく燃ゆる我恋

我を君思ひ筑波の山の端に入りと入りなば帰らざらなむ

作者: 紀友則ほか
制作: 9~10世紀
出典: 和歌文学大系 19 明治書院

左側の紙に書かれた作品は、#52と同じ友則集の臨書です。
今回は雲母引で型押しされた本料紙に書いてみました。雲母引は見る角度によってキラキラと光ってとてもきれいです。おかげで本来は淡いクリームピンク色の紙なのですが、写真は光の加減で紫色のようになってしまいました。
この紙は、墨色の発色がとても良いので感動しました。

右側の紙は花鳥折枝が描かれた、西本願寺本三十六人集にはよく見られる図柄です。

このような素敵な料紙を作ってくださった方々に感謝です。

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