#256 山里の春の夕暮れきてみれば入相の鐘に花ぞ散りける

| 作品サイズ: | 半懐紙サイズ 約37×25 cm |
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| 仕立て: | 額装 |
どんな歌?
| しいか: | やまざとの はるのゆふぐれ きてみれば いりあひのかねに はなぞちりける |
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| 詩歌: | 山里の春の夕暮れきてみれば入相の鐘に花ぞ散りける |
| 詠者: | 能因法師 |
| 歌集: | 新古今和歌集 |
| 制作: | 1050年以前 (没年以前) |
| 出典: | 新 日本古典文学大系11 岩波書店 |
山里の春の夕暮れに来てみると、入相(いりあい)の鐘が鳴り、その音に合わせるかのように桜の花が散っていることだ。
といったところでしょうか。「入相」とは夕暮れ時という意味1、「入相の鐘」とは今でいう夕方5時の防災無線のチャイムのようなものでしょう。
よしなしごと
夕暮れの消えゆく光の中、遠くから響く鐘の音。はらはらと散る桜の花びら。音と視覚とが重なり、静かで余韻の深い情景が広がります。
穏やかに移ろう春のひとときを、扇面のかたちにおさめました。
料紙には、彼方へと連なってゆく鳥の群れ。視線は遠くへといざなわれます。
