信明の歌 – ほのぼのと

作品

#244 ほのぼのと有明の月の月影に紅葉吹きおろす山おろしの風

作品サイズ:半紙サイズ 約33×24 cm
仕立て額装

どんな歌?

しいか:ほのぼのと ありあけのつきの つきかげに もみぢふきおろす やまおろしのかぜ
詩歌:ほのぼのとありあけの月の月かげに紅葉ふきおろす山おろしの風
詠者:源信明
歌集: 新古今和歌集 591
制作:10世紀
出典:新 日本古典文学大系11 岩波書店

“題しらす” の詞書に続く歌です。

ほのかに明けてゆく空に浮かぶ有明の月の光の下で、紅葉を吹き下ろす山颪(おろし)の冷たい風よ。

といったところでしょうか。

よしなしごと

この和歌は、五・八・五・八・八という、三句に字余りを含む珍しい句形をとっています。

にもかかわらず、『深窓秘抄』『近代秀歌』をはじめ多くの秀歌選に収められ、また正岡子規の『歌よみに与ふる書』でも高く評価されています。さらに派生歌もいくつも生まれるなど1、10世紀に詠まれて以来、近代に至るまで長く愛されてきた和歌です。

正直なところ、他の和歌と比べてどのような点が優れているのか、素人にはわかりがたい領域ではありますが、その情景がありありとイメージできる点は、まぎれもなく素晴らしい和歌だと思います。

  1. ASAHIネット 源信明 ↩︎
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