#026 薄霧の立ち舞う山のもみぢ葉は さやかならねどそれと見えけり
作品サイズ: | 半紙 約34×25 cm |
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仕立て: | 額装 |
どんなうた?
しいか: | うすぎりの たちまふやまの もみぢばは さやかならねど それとみえけり |
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詩歌: | 薄霧の 立ち舞う山の もみぢ葉は さやかならねど それと見えけり |
作者: | 高倉院 |
歌集: | 新古今和歌集 |
制作: | 12世紀 |
薄霧が立ち上っている山の紅葉は、はっきりとは見えないけれど、それとわかるものだなあ、といったかんじでしょうか。
高倉院は平清盛の甥で、中宮(妻)は建礼門院、安徳天皇と後鳥羽天皇が子供という天皇です。周りの人物が有名な割に知名度が低いですが、清盛と後白河法皇(父)という強烈な二人に挟まれて大いに苦悩されたはずです。
20歳で崩御した高倉院のそういった境遇に思いをはせると、この歌にも何か強い思いが込められているのではないかと憶測してしまいます。