#052 臨 友則集 – 我をきみおもひつくばの山のはに いりといりなばかへらざらなむ
作品サイズ: | 約21×3.5 cm |
---|---|
仕立て: | |
古筆: | 西本願寺本三十六人家集 友則集 |
制作: | 12世紀 |
どんなうた?
しいか: | われをきみ おもひつくばの やまのはに いりといりなば かへらざらなむ |
---|---|
詩歌: | 我を君 思ひ筑波の 山の端に 入りと入りなば 帰らざらなむ |
作者: | 紀友則 |
制作: | 9~10世紀 |
出典: | 和歌文学大系 19 明治書院 |
50作品突破を記念して Gallery μ をリニューアルしました。
リニューアル後の最初の作品にふさわしいものをと意気込んでいたところ、素晴らしい散らし書きに出会ってしまったのでオリジナル作品ではなく臨書作品になりました。
この散らし書きは「西本願寺本三十六人家集 友則集」の最後にあります。
「西本願寺本三十六人家集 斎宮集」にとても惹かれるので、同筆とされている友則集や伊勢集(石山切)の写しも手に入れました。各集に微妙な違いが感じられますが、どれも素敵です。
ところでこの歌、何度読んでも意味が分からず困りました。出典では “わたしのことをあなたが好きになったのならば、ひたすら入るというのならば、帰らないでほしい。好きになったのならば心変わりしないでほしい。” と書かれた後に、“なお詞書がないと意味不明” とも書かれています。現在となっては難しい歌のようです。