#081 臨 蓬莱切
作品サイズ: | 約26×16 cm (原寸) |
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仕立て: | 表装 |
古筆: | 蓬莱切 |
制作: | 11世紀中頃 |
どんなうた?
詩歌: | おほそらに むれたるたつの さしながら おもふこゝろの ありけなるかな |
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今回はオリジナル作品ではなく、古筆の臨書です。
お手本にしたのは、五島美術館所蔵 蓬莱切です。
蓬莱切は藤原行成筆と伝えられており、高野切第三種とよく似た書風です。縦が26cm もある大き目の紙に、ゆったりした大き目の字で和歌1首が書かれており、お手本として制作されたのではないかと言われています。紙の上下に美しい紺色の雲模様が配されており、全面には雲母砂子がまかれている豪華な仕立てです。
今回臨書に使った紙は、ロール紙を緑茶で染めたものです。
オーブンの天板に濃いめの2番茶(出がらし)をたっぷりと入れ、ロール紙を浸して作りました。染めた後のロール紙は、なんとなく本料紙のような書き味みたいになるので面白いです。
蓬莱切は墨継ぎが多いことが特徴的です。3~5文字で墨継ぎをしているのです。墨の具合をまねるために、筆を小さいものに変えました。