#102 ちはやぶる神代もきかず龍田川からくれなゐに水くゝるとは
作品サイズ: | 短冊 約50×6 cm |
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仕立て: |
どんなうた?
しいか: | ちはやぶる かみよもきかず たつたがは からくれなゐに みづくくるとは |
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詩歌: | ちはやぶる神代もきかず龍田川からくれなゐに水くゝるとは |
詠者: | 在原業平 |
歌集: | 古今和歌集 |
制作: | 877年以前 (陽成天皇が皇太子の間 ・・・ 詞書に二条后が皇太子の母妃であったときとあるため) |
出典: | 校註国歌大系3 国民図書 |
神々の御代でも聞いたことがない、竜田川がこんなに紅になって、しぼり染めのように水を染めてしまうとは、といったかんじでしょうか。「くくる」とは糸でくくって染色する、しぼり染めのことだそうです。
よしなしごと
#096 の扇面の変則ちらし、#100 の半切調和体に続いて、「ちはやぶる~」の3作品目は短冊です。
今回は社中展のために、数種類の散らしで短冊を書きました。そのうちの2種をご紹介します。
Aタイプは古典的な短冊の書き方です。上部に余白を1/4~1/3程度とり、行頭と行末をそろえます。ただし、ほかの方が詠んだ歌なので、2行目の行頭を少し下げています。歌の最後にはこの歌の詠者である「業平」を入れました。
一方Bタイプは現代的な散らしといえるでしょうか。上部に1句を配置し、2句以降を2行にしています。
料紙が違うと雰囲気が随分と変わりますね。
A-2とB-3は気に入ってくださった方がいてお嫁に行きました。もしお気に入りの作品がありましたら、お問い合わせください。
ちなみにこの社中展のコンセプトは「お部屋のインテリアとして飾れる書」です。左図のような額装にして展示しました。お家に飾ると右図のようなかんじです。
展覧会展示 | 室内の飾り |