#136 夕立の雲もとまらぬ夏の日のかたぶく山にひぐらしの声
作品サイズ: | 半紙 約33×24 cm |
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仕立て: | 額装 |
どんなうた?
しいか: | ゆふだちの くももとまらぬ なつのひの かたぶくやまに ひぐらしのこゑ |
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詩歌: | 夕立の雲もとまらぬ夏の日のかたぶく山にひぐらしの声 |
詠者: | 式子内親王(しょくしないしんのう) |
歌集: | 新古今和歌集 |
制作: | 1201年以前 (没年以前) |
出典: | 新編 日本古典文学全集 43 小学館 |
“百首の歌の中に” の詞書に続く歌です。
夕立を降らせた雲はもう消えてしまい、夏の夕日が沈んでいく山にひぐらしが鳴いていることだよ、といったかんじでしょうか。夏の夕暮れ時の涼しさを、夕立、山、ひぐらしの3つで重ねて表現しているようです。
よしなしごと
能に「定家」という演目があります。
これは鎌倉時代の歌人 藤原定家と式子内親王の恋物語です。定家の執念が内親王の墓にからみつく「定家葛」となって、式子内親王の亡霊が激しく苦悩します。
今回はこの物語の主人公である式子内親王の歌でした。