#162 山里の風すさまじき夕暮れに木の葉乱れてものぞかなしき
作品サイズ: | 半紙サイズ 約33×24 cm |
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仕立て: | 額装 |
どんなうた?
しいか: | やまざとの かぜすさまじき ゆふぐれに このはみだれて ものぞかなしき |
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詩歌: | 山里の風すさまじき夕暮れに木の葉乱れてものぞかなしき |
詠者: | 藤原秀能(ひでよし) |
歌集: | 新古今和歌集 |
制作: | 元久元年十一月十日(1204年、春日社歌合) |
出典: |
「春日社歌合に落葉といふことをよみて奉りし」の詞書に続く歌です。
山里の風が強く吹き荒れている夕暮れに、木の葉が散り乱れていてなんとも物悲しいことだよ、といったところでしょうか。
よしなしごと
秀能氏20歳の歌です。
この歳で後鳥羽上皇の歌合せに参加できるとは、相当秀でた才能の持ち主だったということです。
ただこの歌、いかがでしょうか。
「わびしい山里」、「風が強い」、「木の葉散る」と、まるで悲しいこと連想クイズをやっているようです。(山里については以下参照)
和歌はしばしば多義的で、歌人が表面的には単純な言葉を使いながら、深い感情や裏の意味をも詠みこむことが魅力の一つです。新古今和歌集だと本歌取りですね。
この歌にこういった面白みがあるのか調べてみたのですが、引き続き調査が必要です。