比庵の歌 – 天の青

作品

#218 天の青ほしが残りてあけゆくや昨日の雪が清めたる朝

作品サイズ:半紙サイズ 約33×24 cm
仕立て額装

どんな歌?

しいか:あまのあを ほしがのこりて あけゆくや きのふのゆきが きよめたるあさ
詩歌:天の青ほしが残りてあけゆくや昨日の雪が清めたる朝
詠者:清水比庵
制作:20世紀
夜が明けていく中で、空は青く澄み渡り、星がまだ少しだけ残っています。昨日降った雪がすべてを清め、清らかさと静けさを感じさせる特別な朝です。

といったところでしょうか。夜明けの瞬間の清浄な美しさと、雪が作り出す清らかな空気感が伝わります。

よしなしごと

この歌には、自然の移ろいへの感動や、雪の持つ象徴的な「浄化」のイメージが含まれている気がします。また、昨日(過去)と今日(現在)が連続していることを感じさせる視点も興味深いです。

「あけゆくや」の「や」は詠嘆の間投助詞だと思うのですが、「夜」の変体仮名を当てることで「明けゆく夜」のようにも受け取れるようにしてみました。

変体仮名「夜」は「や」とも「よ」とも読みます。

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