#230 白雲の遠べの人を思ふまも耳にひびけり谷川の音

作品サイズ: | 半紙サイズ 約33×24 cm |
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仕立て: | 額装 |
どんな歌?
しいか: | しらくもの とほべのひとを おもふまも みみにひびけり たにがはのおと |
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詩歌: | 白雲の遠べの人を思ふまも耳にひびけり谷川の音 |
詠者: | 島木赤彦 |
歌集: | 島木赤彦歌集 |
制作: | 大正11(1922)年 |
出典: | 日本の詩歌6 中公文庫 |
“湯の宿” の題に続く歌です。
白雲に遠くにいる人を重ねて思いやっている間にも、耳には谷川の音が響いてくる
といったところでしょうか。
よしなしごと
つつじの花が紙面いっぱいにあふれている料紙に、この和歌を書きました。
つつじのあふれる光景、空に浮かぶ白雲、そして谷川の音。それらは、ただの風景にとどまらず、私たちの感情や記憶と結びついて、深い余韻を残していきます。自然の中にある「間(ま)」のようなものを、書作品にも活かせればいいのですが。