#202 この道や行く人なしに秋の暮
作品サイズ: | 半切サイズ 約136×35 cm |
---|---|
仕立て: | 額装 |
どんな歌?
詩歌: | この道や行く人なしに秋の暮 |
---|---|
詠者: | 松尾芭蕉 |
歌集: | 笈日記 |
制作: | 1694年 |
出典: | 学研全訳古語辞典 |
秋の夕暮れどき、一筋のこの道を行く人は絶え、あたりには夕闇(ゆうやみ)が漂って寂しく静まり返っている。
と出典に。“この句には、俳諧(はいかい)に開眼した作者芭蕉の、俳諧の道は結局は孤独であるという心境が託されている。” とのこと。
よしなしごと
どこまでも続く秋の道、その先を見ても後ろを見ても旅人の姿がない様子は、芭蕉さんのなんとも言えない寂しい気持ちがにじみ出ています。俳人として大成功し、多くの門徒を抱えていた芭蕉さんですら、最後にはそのような境地になったのだと、なんだか親近感がもてます。
長く続く一本の道を、中心の行の長さで表現してみることで、芭蕉さんの思いに触れてみました。