#220 さゆと見えて冬深くなる月影は水なき庭に氷をぞ敷く
作品サイズ: | 半懐紙サイズ 約25×37 cm |
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仕立て: | 額装 |
どんな歌?
しいか: | さゆとみえて ふゆふかくなる つきかげは みづなきにはに こほりをぞしく |
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詩歌: | さゆと見えて冬深くなる月影は水なき庭に氷をぞ敷く |
詠者: | 西行 |
歌集: | 山家集 |
制作: | 12世紀 |
出典: |
“庭上冬月” の詞書に続く歌です。
凍るかと思えるほど冴えわたっていよいよ冬が深くなる月の光は、水がない庭に氷を張っているようだ
といったところでしょうか。凍てつく冬の静寂と、美しい月光が織りなす厳かな世界が浮かんできます。
大寒の夜に寄せて
1年で最も寒いとされる日、それが二十四節気の「大寒」です。この時期は毎年1月21日頃に訪れ、自然界では寒さが極まる中で春への準備も静かに進んでいます。
また、大寒といえば人生の試練とも言える大学共通テストが行われる時期でもあります。寒さ厳しい中、受験生の皆さんが自分の力を存分に発揮できることを心より願っています。この作品には、そんな寒さの中でも強く輝く月影のように、皆さんの努力が報われるようにとの祈りを込めました。