蕪村の句 – 辻駕に

作品

#082 辻駕によき人のせつころもがへ

作品:つじかごに

作品サイズ: はがき 約10×15 cm
仕立て 軸装

どんなうた?

しいか: つじかごに よきひとのせつ ころもがへ
詩歌: 辻駕によき人のせつころもがへ
詠者: 与謝蕪村
歌集: 蕪村句集
制作: 1768年
出典: 日本古典文学大系 58 岩波書店

蕪村さんは「よき人」をお家から追い出して、衣替えをしたのでしょう。服が散らかっているさまは、見せたくないですよね。

今年の春以降の気温は、真冬並みだったかと思うと7月の暑さになったり、とにかく変化が激しくて、衣替えが難しいです。
皆さま、お風邪など召さぬよう、お気を付けください。

ところで、作品中の「辻󠄀」の字は1点しんにょうなのに、文中の活字は「辻」の2点しんにょうであることに、違和感がありませんでしたか?

このしんにょうの違いは、JISによるものだそうです。

JIS は Japanese Industrial Standards の略で、日本産業規格、つまり、日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格のことです。

1983年改定のJISでは1点しんにょうを第1水準としていましたが、印刷標準字体に合わせるために、2004年改定のJISで2点しんにょうの「辻」に変更されました。今ではパソコンなどで「つじ」と打つと、「辻」に変換されます。

実は先日、「つじ」の字が付く生徒さんの名前手本を書いたときに、この問題に遭遇しました。
メールのやり取りでは2点しんにょうだったのですが、本当は1点しんにょうだとのことで、お手本を書き換えました。ちゃんと確認しないとですね。

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