式子内親王の歌 – 風さむみ

作品

#173 風さむみ木の葉はれゆくよなゝゝに残るくまなき庭の月かげ

作品:風さむみ

作品サイズ: 25×22 cm
仕立て 額装

どんなうた?

しいか: かぜさむみ このははれゆく よなよなに のこるくまなき にはのつきかげ
詩歌: 風さむみ木の葉はれゆくよなゝゝに残るくまなき庭の月かげ
詠者: 式子内親王(しょくしないしんのう)
歌集: 新古今和歌集
制作: 1201年以前 (没年以前)
出典: 新 日本古典文学大系11 岩波書店

“題しらず” に続く和歌です。

冬の風が寒いので夜ごと夜ごとに木の葉が散って空があらわになってゆく、次第に残る隈(木の葉の影)がなくなった庭の月あかりよ、といったところでしょうか。

よしなしごと

扇面は和歌の雅な情緒の表現をサポートしてくれます。さらに、《継紙》にすることでより表情が豊かになります。

そもそも継紙とは、切ったり破ったりして作った紙の断片を貼り合わせて1枚の紙に仕立てたものです。色の組み合わせや断片の形でさまざまな雰囲気の紙を生み出すことができ、《西本願寺本三十六人家集》に代表される華やかな古筆に使われている技法です。

継紙を使うのはわくわくします。そんな継紙が手軽に使えたらいいと思い、継紙作りにチャレンジしました。

簡単な継紙の作り方
  1. 紙の裏面に鉛筆で切り取り線を描きます
  2. 2枚の紙を表面どうしを合わせて重ねます
  3. 切り取り線に合わせてはさみで切ります
  4. 重なった紙を開くようにして、2枚とも紙の表面が見えるように置きなおします。
  5. 1枚目の紙の下に2枚目の紙を重ねて糊付けします。のりしろは2~3 mm くらいにします。

紙を重ねる順番は重要です。間違えると紙の天地が逆になってしまうからです。

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