兼昌の歌 – 淡路島

作品

#238 淡路島かよふ千鳥の鳴く声に幾夜ねざめぬ須磨の関守

作品サイズ:半懐紙サイズ 約37×25 cm
仕立て額装

どんな歌?

しいか:あわぢしま かよふちどりの なくこゑに いくよねざめぬ すまのせきもり
詩歌:淡路島かよふ千鳥の鳴く声に幾夜ねざめぬ須磨の関守
詠者:源兼昌(みなもとのかねまさ)
歌集: 金葉和歌集
制作:12世紀
出典:金葉集_二度本

“関路千島といへることをよめる” の詞書に続く歌です。

淡路島から通ってくる千鳥が鳴く声で幾度の夜を目覚めさせられたのだろうか、須磨の関守は

といったところでしょうか。

『源氏物語』では、光源氏が須磨に流されている折、独り寝の寂しさを千鳥の声に託して歌を詠む場面があります。今回の歌は、その物語を意識したオマージュともいわれています。

かよふ千鳥

千鳥が海を渡ってくる情景をかな書で表してみました。銀の砂子を模した帯はまるで砂浜のようではありませんか?

🏆 上位賞 受賞のご報告

このたび、公益財団法人 日本習字教育財団が主催する日本習字展において審査委員会奨励賞を受賞しました。本賞の受賞は 2回目 となります。幅広い応募作品の中から選出していただけたことを大変光栄に思います。

本記事で紹介している作品は、美しい模様が施された印刷料紙に揮毫したものです。
一方、受賞作品には、紙漉きから加工まですべて手仕事で仕上げられた本料紙を用いて制作しています。

受賞作品は、後日 同財団の公式Webページで公開される予定です。掲載が開始されましたら、こちらでも改めてご案内いたします。

前回の受賞作品(アレンジ版)

前回は逆に、受賞作には破り継ぎ柄の印刷料紙を、記事紹介作品では本料紙を用いて制作しています。

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