#238 淡路島かよふ千鳥の鳴く声に幾夜ねざめぬ須磨の関守

作品サイズ: | 半懐紙サイズ 約37×25 cm |
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仕立て: | 額装 |
どんな歌?
しいか: | あわぢしま かよふちどりの なくこゑに いくよねざめぬ すまのせきもり |
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詩歌: | 淡路島かよふ千鳥の鳴く声に幾夜ねざめぬ須磨の関守 |
詠者: | 源兼昌(みなもとのかねまさ) |
歌集: | 金葉和歌集 |
制作: | 12世紀 |
出典: | 金葉集_二度本 |
“関路千島といへることをよめる” の詞書に続く歌です。
淡路島から通ってくる千鳥が鳴く声で幾度の夜を目覚めさせられたのだろうか、須磨の関守は
といったところでしょうか。
『源氏物語』では、光源氏が須磨に流されている折、独り寝の寂しさを千鳥の声に託して歌を詠む場面があります。今回の歌は、その物語を意識したオマージュともいわれています。
かよふ千鳥
千鳥が海を渡ってくる情景をかな書で表してみました。銀の砂子を模した帯はまるで砂浜のようではありませんか?